最新のテクノロジーを用いてシステム開発、運用保守、プロジェクト管理サービスを提供する株式会社プログレスは、
システム開発にかかる概算工数・費用を算出する「シスモリ」をSalesforce AppExchange上で発表しました。
「シスモリ」の開発に至るまでの背景を、立場の違う、経営層・現場のマネージャー・シスモリの開発エンジニアにインタビューをしました。
<株式会社プログレス 会社概要>
設立:2020年12月4日
事業内容:システム開発、プロジェクト管理、DX支援、運用・保守サービス会社紹介
URL:https://www.progress-all.co.jp/
代表取締役:室伏 勇二
<インタビュイー>
宗像 雄太:プログレス 取締役(上部写真左から2番目)
細野 俊 :プログレス マネージャー(上部写真左)
宮澤 菜摘:プログレス エンジニア(上部写真右)
田村 恵理:プログレス エンジニア(上部写真右から2番目)
※本ページに掲載の写真はSPACES大手町にて撮影しました
見積の課題
本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。よろしくお願い致します。
シスモリの開発についてお伺いする前に、システム開発における見積にはどのような課題があるのでしょうか。
昨今、受託開発型から業務委託・準委任の契約形態が増えています。
またアジャイル型のプロジェクトも増えており、プロジェクト期間が短くなっている傾向にあります。
そのため、見積を提出する機会も増え、概算見積をいかに早く提示できるかという点に重きをおかれるようになりました。
今後もこの傾向は続くと思われ、見積の生産性を上げることが益々重要になってくると考えています。
プログレスが抱える課題
一般的な見積の課題を話していただきました。実際にプログレスではどのような課題がありましたか?
弊社では3期末の2023年度末には社員数100名を目標としており、規模が急拡大しています。
ありがたいことに規模拡大に伴って商談数も増え、見積提出の機会も増えたことで、見積を担当する社員も多くなりました。
見積担当者が増えたことで、各担当ごとに見積作業が属人化してしまい、見積の品質・基準にもバラつきが出るといった課題がありました。
見積作業の属人化とのことですが、担当者はどのように見積をしていましたか。
担当者個人で表計算ソフトなどを利用して見積を行っていました。そのため、見積状況の共有が難しく、ノウハウも蓄積されていない状況でした。
会社の規模が大きくなると、案件の数だけでなく規模の大きな案件も増えました。
規模が大きくなると、今まで商談から契約まで一人の担当者で対応していたものが、営業担当と見積担当が異なるケースが増えました。
それに伴って、担当者間のコミュニケーションロスによる後戻りが頻発し、見積提示までのリードタイムが長期化、
その結果受注までのリードタイムも長くなり、商談数の増加がなかなか売上につながらないという課題がありました。
シスモリ開発に至った背景
見積に課題があることが分かりました。避けられない見積の課題をどのように解決していこうとしたのでしょうか。
まずは、見積の品質を一定に保つために見積手法の標準化を進める必要がありました。
適正工数を導き出すために、プログレスの今までのプロジェクト経験から、
画面や帳票などの実装方式ごと、複雑度別に工数がどれだけかかるのか、といったベストプラクティス値を策定し、表計算ツールを用いて標準化しました。
この見積手法によって、品質を担保しながら、見積作成スピードを向上させることができました。
複数の同業の企業様に話を伺ったところ、同様の課題を抱えていることも分かりました。
そこで、多くの企業様の課題を解決できると考え、弊社内で検討を重ねた結果、「シスモリ」としてシステム化することとなりました。
シスモリは、システム機能数と複雑度から、システム開発にかかる概算工数・費用を算出できます。
弊社の多数のプロジェクト経験をもとにした「ベストプラクティス値」を利用して工数の見積が可能なため、
誰でも品質の高い見積が可能です。属人的な見積を標準化することができます。
「ベストプラクティス値」とは具体的にどういったものなのでしょうか。
実装方式と複雑度ごとに、各フェーズでかかる基礎工数値のことです。
例えば、「画面」の「複雑」なものを1つ開発する場合、基本設計に何時間かかるのか、といった値を多数のプロジェクト経験から算出しています。
この値によって、システム機能数と複雑度から概算工数の算出が可能となっています。
シスモリではこのベストプラクティス値をデフォルトで提供しています。重みづけができる工数補正機能もありますので、見積ごとにチューニングも可能です。
また、各企業様独自の値をカスタムで設定頂くこともできます。
シスモリはSalesforceアプリマーケットであるAppExchangeで提供されています。
Salesforceとの連携の面ではどのようなメリットがありますか。
Salesforceで見積を管理することで、今まで表計算ソフトなどで作成・管理していた見積を、クラウド上で一元管理することができます。
それによって、各担当者がいつでも状況・内容を確認でき、コミュニケーションロスに起因したリードタイムの長期化を防ぐことができます。
また、Salesforce上で管理している商談や契約情報などと紐づけて、同一プラットフォームで管理が可能になることも大きなメリットです。
導入の効果
プログレスではシスモリを導入した結果、どのような効果が得られましたか。
やはり一番の効果は、見積提示までのリードタイムが短くなったことです。
見積提示のリードタイムが短くなったことで、お客様へ提示できる見積の数が約1.5倍に増えました。
これによって、受注数もアップし売上アップにもつながっています。
今後に向けて
今後シスモリはどのように発展していくのでしょうか。
現在はスクラッチ開発を前提としたベストプラクティス値を提供していますが、
今後はSalesforceを利用した開発やSaaSサービスを利用したローコード/ノーコード開発の場合など、
お客様のご要望やトレンドに合わせて別パターンのベストプラクティス値も提供していきたいと考えています。
シスモリは概算の工数・費用を算出しますが、詳細な見積を算出する機能もあるとさらに幅広く利用頂けるのではないかと思っています。
導入を検討されている方へ
シスモリの導入を検討されている企業様へメッセージを頂けますでしょうか。
見積は、受注プロセスの重要なフェーズであり、課題を抱えている企業様も多いと思います。
そんな企業様にまずはシスモリを利用いただき、良さを実感していただければと思います。
お気軽にお試し頂けるよう「30日間無料トライアル」も実施しております。
弊社がリアルに抱えていた課題をシスモリで解決できました。
同様の課題を抱えている企業様にシスモリを是非ご利用いただき、見積の課題解決に繋がることを願っています。